新型コロナウイルス(COVID-19) の接触感染を防ぐための「手洗い」。
大きな予防になるのですが、回数が多くなるからこその問題も生まれます。
- 乾燥肌
- 手荒れ
乾燥肌や手荒れになる理由は「刺激性接触皮膚炎」。手洗いの回数が増えることで、別の問題が生まれていました。
感染はしたくなくても地味に痛いので、困りもの。予防もしっかりした上で、手のトラブルを起こしたくはありません。
どうやって乾燥肌や、手荒れを防げばいいのか。皮膚科医 セレスティン・ウォン氏、メルボルン大学名誉臨床准教授 ローズマリー・ニクソン氏が解説しています。
手荒れや乾燥を防ぐにはどうする?
乾燥肌や手荒れになる理由の「刺激性接触皮膚炎」。
従来は1日に何回も手を洗ったり、乾燥を行う方に多い症状。医療従事者、美容師、清掃業務、飲食業の方に多く見られます。
現在は接触感染を防ぐために手洗いの回数が増えることで、多くの方に現れているんです。私は元美容師なのですが、手荒れには長い期間人一倍に悩まされました。
完全でなくても手洗いによるトラブルを防ぐには、5つの方法が有効です。
- 洗浄力の弱い石鹸を使用する
- 手を完全に乾かす
- 保湿剤を使用する
- アルコール消毒剤を併用する
- 手袋を利用する
箇条書きでもなんとなくは分かりますが、それぞれ個別に紹介していきます。
洗浄力の弱い石鹸を使用する
石鹸の多くはphが高く、「強いアルカリ性」。
汚れを落とすだけでなく、皮膚の外層を破壊。石鹸が奥深くまで浸透し、炎症やかゆみを引き起こします。手洗いの回数が増えるからこその問題です。
【対処方法】
- 洗浄力の弱い石鹸
- 香料や防腐剤が含まれないもの
手洗いの回数が増えることで、強い洗浄力は不要。汚れを落とすよりもウイルスの脂質を溶かし、非アクティブ(不活性化)ができれば問題はありません。
皮膚の強い方はいいのですが、何回も手洗いするからこそ、使う石鹸の選択も重要です。
手を完全に乾かす
地味に重要であるのが、「手を完全に乾かす」こと。
髪の毛も同様ですが、濡れている時が一番痛む状態です。
【対処方法】
- 手を洗って濡れたままにしない
- 指輪などアクセサリーは手洗い時に外す
湿気を手に残さないようにしましょう。隙間に水分、石鹸が残りますので、アクセサリーは必ず外して手洗いをしてください。
保湿剤を使用する
過度に乾燥することで手荒れ、乾燥肌になることから、有効なのが「保湿剤」。
【対処方法】
- 日中:ローション
- 夜:クリーム、軟膏
保湿力はクリーム、軟膏の方が強いのですがベタつくため、使いわけが重要。手が荒れた状態で夜だけのお手入れでは不足していますので、用途を分けましょう。
また、香料が入っているものは刺激になりますので、可能な限り避けてください。
アルコール消毒剤を利用する
皮膚と水の接触を減らし、皮膚炎のリスクが減る「アルコール消毒剤」。
洗い流さないため石鹸で洗うよりも除去力は落ちますが、刺激性接触皮膚炎になりずらいです。このことは、医療従事者の調査により分かっています。
【対処方法】
- 目に見える汚れ:石鹸での手洗い
- 物に触れた予防:アルコール消毒剤
使い分けをすることで、より手に刺激が少ない状態を保てます。本来は石鹸での手洗いが望ましいですが、手が痛くて洗わなくなるよりもよい選択肢です。
手袋を利用する
食器を洗う際や、ガーデニング。掃除など家事をする際は「手袋」をする。
【対処方法】
- 手が濡れる作業は手袋をする
- 通常の掃除時も手袋をする
物理的に手が濡れることを防ぐ。掃除に際も手袋をすることで、手洗いの回数を減らせます。手を汚れることを避けることが、手荒れや乾燥肌を避けるのにも有効です。
トラブル回避には入念な手のケアを
どんなに気を付けていても、手洗いの回数が増えるからこその「肌荒れや乾燥肌」。
可能な限り進行を遅らせる、回復に向かうためには、次の3つが重要。
- 気づいたら早く行動する
- ワセリン、保湿剤を十分に
- 医療の助けを求める
何よりも早い行動が、結果につながります。保湿を十分に行うこと。たかが手荒れや肌荒れと、自己判断で悪化させることは、思いの他に長い期間苦しむことになります。
私が美容師を退職したのは手のシワというシワが全てがあかぎれをし、日常生活に支障が生じるうようになったのが原因です。
「小さな事だと思っていても、大きな問題へと発展します。
私の場合は濡れる、乾かすよりも薬剤が影響していましたが、触れる機会の少なくなる技術者になっても一向に変わることはありませんでした。
中でも重要になるのが、夜寝る際の手のケア。
なれるまで気になりますが、寝る際はクリームや軟膏を手に塗り、通気性のある手袋を付けて寝るのがオススメです。保湿時間も長くなるため、高級なものでなくても回復力が違いますよ。
以上が『手洗いの回数が増えるからこその手荒れや乾燥肌! どうすればいい?』でした。