突然ですが「基礎代謝」とはどんなものなのか説明ができますか?
健康や美容のためにダイエットをしている人たちはもちろん、そうでない人もよく聞いたことがある言葉だと思いますが、説明してとなると難しくはないですか?
逆に基礎代謝がすぐにどんなものなのか説明できるよ! という方はさすがです。
よく見たり聞いたりするのでなんとなくどんなものなのか分かっていても、説明してとなるとなか難しくなる言葉の1つである「基礎代謝」。
今回は知っているようで実はよく知らない、「基礎代謝」についてまとめてみました。
基礎代謝とはどんなもの
私たちが生活する時には大きく分けて3つの代謝をしていますが、そのうちの1つが基礎代謝。
ちなみに大きく分けて3つの代謝とは以下の通り。
- 活動代謝
- 食事誘発性熱産生
- 基礎代謝
1.活動代謝は活動と名前がつく通り、運動など体を動かしてエネルギーを消費する代謝。
2.食事誘発性熱産生は食事をした後に、安静にしていても代謝量が増加すること。
食事というとカロリーを摂取しているだけでなく、食べた物を分解するのにエネルギーを消費しています。
食べた摂取カロリー分で全て太らないのは、この食事誘発性熱産生が関係。
調べると代謝の中でも興味深く面白いものですので、別途紹介したいと思います。
3.最後に基礎代謝ですが、何もしていなくても消費する代謝。
基礎代謝分のエネルギーは私たちが生きていくために必ず必要で、代謝のほとんどを基礎代謝がしめています。
性別と年齢で異なる基礎代謝
私たちが生きていくために基礎代謝は、性別、年齢で異なってきます。
厚生労働省が基礎代謝の基準値をサイトで公開していますので、この基準値を元に性別、年齢別の基礎代謝について紹介していきます。
女性の基礎代謝の基準値
女性の年齢別の基礎代謝は以下の通り。
年齢 | 基礎代謝基準値 (kcal/kg/日) | 基準体重(kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 59.7 | 11.0 | 660 |
3-5歳 | 52.2 | 16.0 | 840 |
6-7歳 | 41.9 | 21.6 | 910 |
8-9歳 | 38.3 | 27.2 | 1040 |
10-11歳 | 34.8 | 35.7 | 1240 |
12-14歳 | 29.6 | 45.6 | 1350 |
15-17歳 | 25.3 | 50.0 | 1270 |
18-29歳 | 23.6 | 50.0 | 1180 |
30-49歳 | 21.7 | 52.7 | 1140 |
50-69歳 | 20.7 | 53.2 | 1100 |
70歳以上 | 20.7 | 49.7 | 1030 |
基準体重というのは平均体重。
基礎代謝基準値は基礎体重の場合の基準値となっています。
平均体重と自分は体重が異なるよ! という場合は、基礎代謝基準値に、自分の体重をかけてみてください。
その数値があなたの基礎代謝量となります。
自分の体重 X 年齢別基礎代謝基準値
基礎代謝というと年齢が高くなると落ちるのはみなさんご存じだと思いますが、表を見ると6-7歳をピークに基礎代謝は落ちていきます。
子供の頃は年齢が上がるにしたがって身長とともに体重が増えるのが、成長するので当然なこと。
子供の1日の基礎代謝量が増えていくのは、体重が増えているからでした。
ですから、基礎代謝の基準値で見ると、子供のころから減少が始まっています。
少し想像と異なるぐらい、基礎代謝の減少が始まるのが早いですよね。
男性の基礎代謝の基準値
男性の年齢別の基礎代謝は以下の通り。
年齢 | 基礎代謝基準値 (kcal/kg/日) | 基準体重(kg) | 基礎代謝量 (kcal/日) |
1-2歳 | 61.0 | 11.9 | 730 |
3-5歳 | 54.8 | 16.7 | 920 |
6-7歳 | 44.3 | 23.0 | 1020 |
8-9歳 | 40.8 | 28.0 | 1140 |
10-11歳 | 37.4 | 35.5 | 1330 |
12-14歳 | 31.0 | 50.0 | 1550 |
15-17歳 | 27.0 | 58.3 | 1570 |
18-29歳 | 24.0 | 63.5 | 1520 |
30-49歳 | 22.3 | 68.0 | 1520 |
50-69歳 | 21.5 | 64.0 | 1380 |
70歳以上 | 21.5 | 57.2 | 1230 |
男性の場合も女性と同じで年齢が高くなるにしたがって、基礎代謝基準値は減少していきます。
ただし、全年齢を通して女性よりも基礎代謝基準値が低いのが特徴。
ここからいえることは、男性と女性が同じ体重であった場合は、男性の方が基礎代謝量が多くなります。
つまり、男性の方が女性よりも代謝量が多いので、痩せやすいということ。
女性からするとちょっとずるく思いますが、性別の違いで体の作りが違うのでしょうがないですね。
男性の場合も、平均体重と自分は体重が異なるよ! という場合は、基礎代謝基準値に、自分の体重をかけてみてください。
その数値があなたの基礎代謝量です。
自分の体重 X 年齢別基礎代謝基準値
基礎代謝を下回らない食事を
基礎代謝とは私たちが「生きでいくために必要な最低限度のエネルギー」でした。
ちなみに医学的にみると基礎代謝のニュアンスは少し異なる部分があります。
ニュアンスが異なる理由は、睡眠時には睡眠時代謝といい、基礎代謝が少し落ちるからです。
睡眠時代謝は通常時の0.8倍程度。
ですから、寝てばかりいる方は、代謝が低くなります。
医学的に基礎代謝を正しく表現すなら「空腹時の20℃の室温で横になって目覚めている状態」。
空腹時なのは食事誘発性熱産生との関係、温度は体温の調節にエネルギー量が変わるからでした。
もし基礎代謝とは何? と聞かれたら、生きていくために必要な最低限度のエネルギーというだけではなく、上の補足情報も加えてみてはどうでしょうか?
この人はすごく知っている! か、ちょっとめんどさいやつだな! のどちらかに見られます。※後者になりませんように!
また、ダイエットをもしする際は健康目的、美容目的に関わらず、ご自分の体重の基礎代謝量を下回らない食事の量を摂取することが重要。
その理由は基礎代謝を下回ると、体が生命を守るために飢餓状態になってしまうからです。
飢餓状態になってしまうとエネルギーを消費しないようにする、すなわち基礎代謝が落ちます。
基礎代謝が落ちることは痩せづらくなりますので、ダイエットで食事制限をする際は、基礎代謝量を下回らないようにすることが重要なんです。
単純に摂取カロリーを減らすことだけ考えるのではなく、自分の基礎代謝量を知った上で、摂取カロリーと栄養素のバランスを取るようにしてくださいね。
以上が『今さら聞けない! よく聞く「基礎代謝」ってどんなものですか?』でした。