密閉、密集、密接の3密を避けること感染を予防する、「ソーシャルディスタンス」。
頭では理解していても、本当にする必要があるのか? と考えてしまう方も多いはず。
そんな中、3密状態に強制的になるアメリカの4つの刑務所で、多くの受刑者が「新型コロナウイルス(COVID-19)」に陽性(感染)反応を示したことが、注目のニュースとなっています。
- 調査対象:4つの刑務所
- 総検査数:4,693人
- 陽性反応:3,277人
- 無症状:3,145人(全体の96%)
注目すべきは、無症状の方の多さ。一部ではなく、ほぼ全体です。
隔離された刑務所の中での感染から、考えられることについて解説していきます。
刑務所の中での感染が示す意味
刑務所 = 隔離された場所 = 3密状態。
とんでもない凶悪犯でない限り、自由の少ない共同生活の受刑者。 スペースも限られるため、完全に密の状態。3密になることは、感染が大きく広がることが容易に推測できます。
ニュースで報道される、「距離を取ること」は効果がある証明。なるべく距離を取ることは大切でした。
知らないうちに感染している
3密が感染しやすいことに加えて、無症状の方が多いことから分かること。
受刑者であれば、選択の余地がなしに検査がされます。ですが、普通に生活している私たちは症状が出ることがない限り、病院を受診することはまずありません。
全体の検査を行う刑務所で陽性反応の96%もの方が無症状だったと考えると、現在発表されている人数よりも多くの方が感染していると考えるのが普通です。
無症状であっても感染源となるので、意図がなくても感染者を増やす要因。分からないからこその怖さがあります。
無症状が考えられる事例
先日マドンナが、COVID-19の抗体検査で陽性であったことを公表しています。
これが何を示すかというと、感染した経験があるということ。抗体検査と結果は公表していますが、感染した症状が出たことは触れていません。
ですが、知人や大切な人をCOVID-19で亡くしているマドンナ。感染が分かっていれば公表しないことは考えづらいですから、無症状であったことが考えられます。
高齢者は重症化しやすいと言われる「新型コロナウイルス(COVID-19)」。マドンナは61歳。年齢が高めであっても基礎疾患の有無や、免疫力で違いが出ることが想像できます。
症状が出ない人がいるからこその怖さ
多くの方が症状が出ないからこそ、「新型コロナウイルス(COVID-19)」の怖さがあります。
- 3密は感染する確率が高い
- 無自覚の感染源となっている方がいる
- 感染してみなければ症状の有無は分からない
- 治療となる特定の薬、ワクチンがまだない
知らずのうちに感染源となっている方がいるからこそ、感染の拡大が止まらない。止まらないからこそ、行動の制限がいつまでたっても解除されず、経済の損失につながります。
また感染時の状況により、どの年代も重症化しないとはいい切れません。特定の治療薬があればいいのですが、ない現状であまい考えは誤りです。
他の病気を例に多くの方の症状が軽い、無症状、死亡率から現状の対応を批判する方もいます。さも一部の方であれば犠牲になるのは仕方がないという言動は、乱暴でしかありません。
コロナ疲れも声も聞こえたきた現在ですが、可能な限りの予防だけはしっかりと行いましょう。
以上が『受刑者が新型コロナに感染も、96%が無症状! 考えられることとは?』でした。