ダイエットでよく聞く言葉は「食事と運動のバランス」です。
誰もが食事と運動はのバランスが重要となるのを知っているのに、どちらもバランスよくできている方は少ないというのが現状です。分かっていても運動をするのはとても大変なんですよね。
その証拠としてダイエットに限らずですが、厚生労働省が運動習慣の状況について調査したデータがありますのでご覧ください。
運動習慣のある者の割合 | 男性 (%/人) | 女性 (%/人) |
全体総数 | 35.9(1,489) | 18.6(1,975) |
20〜29歳 | 28.3(92) | 11.6(86) |
30〜39歳 | 14.7(136) | 14.3(189) |
40〜49歳 | 24.4(193) | 16.1(310) |
50〜59歳 | 27.1(199) | 23.9(305) |
60〜69歳 | 42.9(354) | 29.6(426) |
70歳以上 | 45.8(515) | 42.3(659) |
出展:厚生労働省 平成29年「国民健康・栄養調査」の結果(図 32 運動習慣のある者の割合)
上記データで「運動習慣のある者」とは、以下の通りの人を指します。
- 1回30分以上の運動
- 週に2回以上実施
- 1年以上継続している
言葉の通り「運動習慣」のある人には容易ですが、運動をしていない人には高いハードルです。
男性の平均が35.9%、女性が18.6%と運動習慣がある方は、とても少ないのが分かります。男性は30代、女性は20代と、美容のためににダイエットに興味がある世代が1番運動習慣がないんです。
ですからダイエットは多く方がしますが、運動をする方は少ないといえます。運動をしないのは疲れる、時間が取れない、運動をするのがだるいからなどです。
食事制限だけでダイエットはできてしまうのも、運動をしない大きな要因です。
多くの方が運動をしない現状、食事制限だけで痩せられるからダイエットをする時に運動はしなくてもいいのでしょうか?
だるいからといって、運動はせずに食事制限のみでダイエットを行うのが本当にいいのかまとめてみました。
食事制限のみのダイエットが停滞する理由
食事制限のみのダイエット痩せないかというと、痩せることができます。
その理由は食事制限を行い「消費カロリー > 摂取カロリー」になれば、「不足したエネルギーは体を燃焼してエネルギーを調達する = 体重が減る」からです。
わざわざだるい運動をしなくても食事制限をすることでダイエットができるので、運動をする必要がないと考える方が多いのもわかります。
食べすぎていた食事を適量に減らすのは特に問題がないのですが、食事制限のみダイエットを行う方がよくしてしまうのが、摂取すべき栄養素、カロリーまで制限してしまうことです。
食事制限で最初少し痩せたことで、もっと結果をと頑張り過ぎてしまうんです。
ダイエットをする本人の基礎代謝を下回るような極端な食事制限は交感神経の反応を低下させ、痩せづらい体になります。いわゆる飢餓状態に入るということですね。
飢餓状態に入ると満腹中枢の反応が鈍くなる代わりに、摂食中枢の反応が強くなります。どんな状態かというと、食欲が旺盛な状態です。食べたくてしょうがなくなってしまいます。
食事制限を頑張っていても頑張ったご褒美に一口だけと食べてしまうと止まらなくなるのは、満腹中枢の反応が鈍くなり、接触中枢の反応が強くなっているからです。
食事制限だけで痩せようとすることは強いストレスを感じても常にガマンをするだけの忍耐力がなければ、太りやすくなるという状況を自らが作っていました。
筋肉を減らし痩せづらく太りやすくなる糖新生
食事制限のみのダイエットのデメリットはまだ終わりません。
「消費カロリー > 摂取カロリー」の状態になった時に不足したエネルギーは、体を燃焼してエネルギーを燃焼させます。体を燃焼させてエネルギーを利用するので痩せますよね。
体の何を燃焼させているかというと、体に貯蔵されていたクリコーゲン(糖質)や体脂肪と呼ばれる脂肪だけでなく、筋肉も分解してエネルギーを捻出するんです。
この体を燃焼する作用を「糖新生」といいます。
糖新生がグリコーゲンや脂肪だけを燃焼すればよかったのですが、筋肉もおかまいなくエネルギーとして分解してしまうのが、食事制限のみのダイエットの大きなデメリットです。
どんなデメリットかというと、筋肉が減ることは必然的に基礎代謝が落ちるので、痩せづらい体になります。また筋肉が少なくなると、見た目も締まらない体にもなります。
筋肉量が減ることは痩せづらく、見た目がしまりがなくだらしない感じになるんです。同じ身長、体重であれば、筋肉量が少ない方がだらしない見た目になりますよ。
ダイエットをする方は数値としての体重だけでなく、見た目も重要視しているハズです。食事制限のみのダイエットは例え体重が減っても、痩せづらく、見た目もよくありません。
リバウンドもしやすくなりますし、食事制限のみのダイエットは間違いでした。
ダイエットをする時こそ運動は必要です
運動をせずに食事制限だけでダイエットを行うのが本当にいいのかを紹介してきました。
食事制限のダイエットでも、痩せることはできます。ですが、食欲が旺盛になったり、糖新生の作用によって筋肉量が減るのは間違いありません。
筋肉量が減ることはさらに痩せづらくなり、見た目もしまりがなくだらしなく見えるなど、ダイエットをした後の想像している姿とはかけ離れたものになってしまうんですよ。
ダイエットをする時にこそ、糖新生の作用によって筋肉を落とさないためにも運動が必要でした。
「食事を運動のバランス」を取ることは大変ですが、頑張った以上の価値を生み出します。また、食事制限のみのダイエットは不健康そのものです。
摂取カロリーを抑えることだけに集中してしまい、体に必要となる栄養素、基礎代謝をきるような摂取カロリーでは体を壊すことにつながりるのでやめましょう。
健康でなければ楽しみが減りますので、健康のためにも運動も少し頑張ってみてください。
最後に運動というときつく苦しいものを想像しますが、ウォーキングや、少し息があがるくらいのジョギングも素晴らしい運動です。軽めの運動から運動習慣を付けてみてはいかがですか?
食事制限でダイエットができてしまう方であれば、運動はすぐにできるようになりますよ。
以上が『運動するのはだるいから食事制限のみのダイエットはありですよね?』でした。