昨年も沖縄や名古屋で感染者が相次いで発生し、大きく話題になった「麻しん(はしか)」。
近年では2008年の11,013人の感染者をピークに、日本で麻しん(はしか)に感染をするのはごくわずかの人になっていました。
それだけに沖縄で昨年3〜5月の短期間で99人の感染者が出たことは、衝撃としてニュースで報道がされましたね。この時の感染原因は台湾男性の海外からのウイルス持ち込みが原因でした。
麻しん(はしか)は感染力が高いことで知られているインフルエンザの約10倍の感染力と、感染力がかなり高いため、一度広がってしまうと大きく感染者を増やすことになる病気です。
昨年の沖縄と名古屋で打ち止めにしてくれればよかったのですが、今年の10連休という大型連休中の4/30(火祝)に麻しん(はしか)の感染が広がる疑いのニュースがありました。
成田国際空港第2ターミナルに勤務する男性職員が、麻しん(はしか)に感染したと発表したんです。空港の職員ということで多くの人たちと接触した恐れがあるため、注意が喚起されています。
男性職員は4/23(火)に発熱していたのですが、麻しん(はしか)とは気が付かずにそのまま以下の時間に空港で働いていました。
4/22(月):7:00〜10:30
4/24(水):14:30〜22:30
4/26(金):6:00〜18:30
麻しん(はしか)には10日程度の潜伏期間があるため、成田空港に行っていたよという方は入念な体の具合の確認、ちょっと怪しいかも…という方はすぐに病院を受診するようにしてください。
感染のおそれは今のところはないよ! という方にも、麻しん(はしか)について事前に知っておいたほうがいいことは多くあります。
そこで、麻しん(はしか)とはどんな病気なのか、どう予防すれば? もし感染した場合はどうすれば? など、麻しん(はしか)に対して気になる点をまとめてみました。
対処方法を知っていて予防ができると、知らないのでは大きな差になりますので、続けてご覧ください。
麻しん(はしか)はどんな病気ですか?
麻しん(はしか)がどんな病気かというと、麻しんウイルスによる感染症です。
約10日前後の潜伏期間のあと、感染していると発熱します。38℃程度の発熱とともかぜのような症状が2〜4日。その後に発しんが出て39℃以上の高熱が続きます。
高熱が長期間続くこと、発しんがでることが、麻しん(はしか)の大きな特徴です。
発熱、発しん、世紀、鼻水、目の充血
考えられる合併症
肺炎、中耳炎、脳炎、失明
麻しん(はしか)の症状と状態
麻しん(はしか)の症状は3期の状態に分けられます。
潜伏期間ののちに発熱と、かぜのような症状が2〜4日間続きます。せきや鼻水、目の充血などの症状が強くなっていきます。発発疹期に移る1〜2日前には顔の頬の粘膜に赤みがある白い小斑点がで出ます。この白い小斑点はコプリック斑と呼ばれるものです。
いったん少しだけ熱が下がったあとに、また高い発熱をともに発しんができます。発しんは体中にでき、高熱の発熱は3〜4日の間続きます。麻しん(はしか)の症状で一番ツラい時期です。
高熱の発熱が下がるとともに、発しんは退色(色がうすくなる)します。全体的には発しんの色は退色しますが、一部で色素沈着が残り、発しんのふけが少しがあります。合併症が起こっていなければ、麻しん(はしか)の症状はもうすぐ終了です。
麻しん(はしか)になってしまったらどうする
麻しん(はしか)に感染した場合、対処療法が中心となります。その理由は特効薬がないためです。
主治医の指示に必ず従い、熱が下がってもしっかりと休養を取るようにしてください。
麻しん(はしか)による合併症がなければ、発熱から数えて7〜10日程度で回復します。もの凄く長い期間のガマンが必要ではないので、回復を第一優先にしてください。
また、感染中は二次感染の恐れがありますので、自己判断で外出をしてはいけません。
麻しん(はしか)を予防するにはどうする
麻しん(はしか)を予防するには、麻しんワクチンを摂取していることが大切です。
子供の頃に麻しんワクチンを2回摂取を受けることで、確実な免疫を得られるとされています。
1期:1歳以上2歳未満
2期:5歳〜7歳未満の小学校 主学前1年間
※任意の予防接種ですが、予防のため摂取を受けておいた方がいいです
麻しん(はしか)免疫がない方は、どんな病気なのかの部分でも紹介しましたが、感染力が非常に高いため、感染してる人と接した場合は高確率で感染していまします。
日本では麻しん(はしか)はないものとは考えず、任意の予防接種ですが子供の頃に受けておくことを強くオススメします。これからオリンピックや、就労目的で海外の方は増えていきます。
麻しん(はしか)のワクチンを摂取することは、任意ですがムダではありません。
ワクチンを摂取していない人の予防方法は?
麻しん(はしか)のワクチン接種は任意のため、子供のころに受けていない! 今からでは受けたくても無理という大人もたくさんいますよね。そんな方たちの予防方法は次の5つです。
- 人が集まる場所ではマスクをする
- 麻しん(はしか)でなくても怪しそうな人に近づかない
- 手で口や鼻に触れる際は、必ず手を洗ってからにする
- 感染者がでた施設に近づかない
- 感染した可能性のある人から距離を置く
人が多く集まる場所には、どんな人たちが集まるのか予測できません。麻しん(はしか)の様に空気感染をする病気は、空気感染を防ぐしかありません。
マスクは「飛沫(ひまつ)感染」も防ぐことができます。※せきやくしゃみで水滴が飛ぶことによる感染
スキマが顔の間にでるマスクでは意味がありませんので、マスクの選択には気を付けましょう。
空気感染、飛沫感染の他に、「接触感染」もある病気です。手で口や鼻に触れる際は必ず手を洗うことで、接触感染を防ぐことができます。水洗いではなく消毒用ハンドソープを使ってください。
麻しん(はしか)の感染者が出た場合は感染予測と注意のため、感染した方がいた施設、場所が公表されます。公表されることは対処済の場合が多いですが、必要がない場合は近づかないのが望ましいです。
麻しん(はしか)の患者が出た場合、感染疑いのある方も必ず出てきます。もし疑いの方が感染していた場合、気にせず接触していた場合は二次災害の感染の可能性があります。
疑いの人を嫌うのではなく、感染をしていないことを確認するまで近づかないのは優しさです。
麻しん(はしか)は治る病気です
麻しん(はしかについて紹介してきました。
麻しん(はしか)は空気感染が主な感染経路のため、思いもよらない場面で感染すをる可能性があります。
麻しん(はしか)を発症した人が他の方に感染させる期間は、発しんが出る4日前〜発しんが出てからの4〜5日間です。感染者が他の人に感染させる期間は短くないということです。
また発しんが出ていれば目視で確認ができるのですが、感染力が高いのは発しんが出る前の期間となっています。「発しんがない = 目視で確認ができない」ことから、予防策を取るしかありません。
麻しん(はしか)は感染力は高いのですが、合併症でひどくならない限り治る病気です。
※肺炎や脳炎が合併症として起こった場合、重症化した場合は死亡することもある
人と一切関わらずに私たちが生活していくことは不可能です。不可能だからこそ、麻しん(はしか)に限らずできる予防策はする、病気になった場合は医師の指示に従うというのが重要です。
二次感染など起こってしまうと自分がよければいいでは済まされませんので、変に怖がったりすることなく、正しい知識を事前に知っておくことが大切です。
明日を楽しんで過ごすためには、楽しむための準備があった方がより楽しめますよ。
以上が『麻しん(はしか)を予防するにはどうする? もし感染した場合はどうすれば?』でした。