日に日に高まっていく、禁煙への感心の高まり。
健康促進法でたばこを吸える場所も限られていくことから、喫煙する人は肩身がせまくなるだけでなく、今後も減っていくことは間違いありません。そこまでしてという人が出てくるからです。
この禁煙への感心の高まりは、日本だけでなく世界中も同様です。税金の高さだけでなく、医療費や健康に悪影響を与えているのは誰もが知るところですから、自然の流れといえます。
健康というと、年齢が高くなればなるほどに気になるのが平均寿命ですが、疑問があります。
- 平均寿命は増えていくのはなぜ?
- 男女差に平均寿命の差があるのはなぜ?
まず平均寿命が増えていくのは、医療の進歩と、健康志向の高まりで説明ができます。ところが、男女の平均寿命の差というと、性別が異なるだけではなんとも納得しがたいことです。
気になる男女の平均寿命の差がですが、南デンマーク大学、フローニンゲン大学の研究チームが行った分析から、男女の喫煙率の差が平均寿命の差に影響していると論文が発表されました。
喫煙だけが健康を害しているわけではないですが、大きな影響を与えているのも事実。気になる男女の平均寿命の差について、データを交えながら紹介していきます。
気になる男女の平均寿命が喫煙が影響していることについて、続けてご覧ください。
喫煙と男女の平均年齢の関係性
研究チームは喫煙と男女の平均年齢の関係性について、以下の調査を行いました。
- 調査対象;北米、ヨーロッパ、オセアニア地域の17ケ国
- 調査年齢;50〜85歳
- 死亡起因:喫煙の有無
- 調査データ:世界保健機構(WHO)死亡率データベース
- データ期間:1950〜2015年データ
喫煙したからといってすぐに平均年齢に関わるわけではないため、長期間のデータによる調査が行われています。17ケ国で共通するのは高所得地域で、喫煙率が高い地域が選ばれました。
分析結果と考察
出典:BMC
上の表は分析に使ったデータの表ですが、調査結果は以下の通りになりました。
- 喫煙が起因の死亡者:3,900万人
男性:2,900万人、女性:1,900万人 - 1950年の喫煙率
男性:50%、女性;24% - 2015年の喫煙率
男性:20%未満、女性:12〜15% - 喫煙者の男女平均定命年齢差
1970年:4.3〜4.5年、2015年:1.8〜2.5年 - 非喫煙者の平均寿命年齢差
1950年〜2015年:2年で平坦(へいたん)
上記の結果から考察ができるのは、以下の通りです。
- 男女間の喫煙率の差が少なくなっている
- 喫煙率の差が少なくなることで平均寿命が近づく
- 喫煙率が平均寿命に影響するのは10年〜20年かかる
喫煙率が男女が近づくことにより平均年齢差も近づくことから、喫煙率の差が男女の平均寿命の差に大きく影響していたということができます。喫煙は平均寿命に大きく関係するんです。
平均寿命の差が出るのは長期の期間がかかるため、喫煙率が男女が近づいた現在から推察すると、今後さらに喫煙者の男女の平均寿命の差は近づくものと考えられます。
日本の喫煙率と平均寿命
上記のデータと結果は、日本を含まないデータです。参考にはなりますが、いわゆる海外のデータでしょ? と思ってしまう人も多いのではないでしょうか?
そこで、厚生労働省の発表しているデータをもとに、日本でも同じように比較をしてみます。まずは喫煙率の変化から、ご覧ください。
喫煙率 | 総数 (%) | 男性 (%) | 女性 (%) |
平成20年 | 21.8 | 36.8 | 9.1 |
平成30年 | 17.8 | 29.0 | 8.1 |
減少率 | -4.0 | -7.8 | -1.0 |
健康ブームやたばこの値上がり、世の中の流れも影響して、喫煙率が男女ともに減少しています。特に男性の喫煙率の減少は、大きくなっていました。
喫煙率に続いて、平均寿命の変化です。
平均寿命 | 男女差 | 男性 | 女性 |
平成17年 | 6.96 | 78.56 | 85.22 |
平成30年 | 6.06 | 81.25 | 87.32 |
平均差 | -0.9 | +2.69 | +2.1 |
気になるのは海外のデータと、平均寿命の男女差の大きさです。海外では男女差が約2年であるのに、6年をこえる差は、約3倍も開いている男女の喫煙率の差が考えられます。
日本は海外と比べて女性の喫煙率が低いからともいえますが、まだ多くの喫煙率を下げられる男性は、女性との平均寿命を縮める要素を多く持っているともいえます。
喫煙は平均寿命に影響する
喫煙だけが、体に悪影響を与えるわけではありません。ですが、気になる男女の平均寿命の差は、喫煙が影響する大きな影響を与えているのも事実です。
今後も医療の発展や健康志向の高まりにより、平均寿命は高くなっていくことが考えられます。喫煙率が下がることは、喫煙影響による病気になりずらくもなるので、いいことだらけです。
現在日本は男女の平均寿命に大きな差がありますが、今後に喫煙率が男女で近づくことは、差も縮まっていくことでしょう。日本は男女差が大きいので、影響が特に大きいはずです。
健康番組で返金寿命をこえているご長寿に、過度に太った方や、喫煙者がいないのは、影響の大きさも分かります。長く健康で過ごすために、禁煙や、受動喫煙がないように気を付けましょう、
以上が『喫煙率の差が、気になる男女の平均寿命の違いに大きく影響していた』でした。