ストレス社会と呼ばれるようになって、長い時間がたちました。
インターネットのおかげで老若男女の誰もが多くの情報にアクセスできるようになった一方で、知らなくてもいい情報も得られることでストレスが生まれます。
また、人と関わらずに生きて行くことはできませんから、めんどくさい人間関係でもストレスが生まれますよね。他にもいたるところに、ストレスの原因となり得ることが転がっています。
ストレスをためっぱなしではどんなにポジティブが人も気がめいってしまいますから、何かしらの方法でストレスを解消する必要があります。
あなたはストレスをどんな方法で解消をしていますか?
- カラオケで大きな声で歌う
- スポーツで汗を流す
- 精神統一をする
上の3つでストレスを解消をしている! という方は、とても健全で素晴らしいです。
通常多くの人たちはストレスの解消法として思いつく、実行することが多いのは「おいしいものを食べる、甘いものを食べる、高カロリーでも気にしないで食べる」ではないでしょうか?
食べるというのは幸福度が上がりますから、ストレスも解消がしやすいですよね。ストレス解消のご褒美として、普段からおおくしている方も多いのではないでしょうか。
ストレス解消の方法として一般的な「食べる」ですが、ストレスを感じている時の過剰な食事は通常時よりも太りやすいことがわかってきたんです。
これは、同じものを食べても、ストレスを感じている時は太りやすいということです。本当にストレスを解消するために食べて太りやすくなったら、別のストレスがたまってしまいますよね。
そこで、ストレスを感じながら食べることは太りやすい! ということについてまとめてみました。
体重が増加したのはどっち?
ストレスと太ることの関係は、研究者によってマウスを使って行われました。
研究内容:ストレスと太ることの関係性
実験期間:2週間
ストレスのないグループ;健康的な固形飼料
ストレスのないグループ:高脂肪食
ストレスのあるグループ:健康的な固形飼料
ストレスのあるグループ:高脂肪食
実験の結果は以下のようになりました。
健康的な固形飼料のグループはストレスのない、あるに関わらず体重に差がない
高脂肪食のグループはストレスがないよりも、あるグループの方が体重が増えた
健康的な固形飼料を与えた場合はストレスのありなしに関わらす体重に変化がないですが、高脂肪食はストレスがあるグループの方が体重が増えてしまったんです。
これは、「高脂肪食 = 高カロリー」はストレスを感じていると、太るということです。
太った理由は2つあるのですが、1つの理由としてはストレスを感じているグループは高脂肪食をはるかに多く食べていたというのがあります。たくさん食べたから太ったということです。
私たちもストレスを感じている時は必要以上にたくさん食べてしまうことがありますが、マウスも同様にストレスを感じているとたくさん食べてしまうということですね。
これには理由があります、マウスにも人間にも脳の中に扁桃体(へんとうたい)、視床下部(しようかぶ)がありますが、ストレスに反応して神経ペプチドYと呼ばれる分子を産生します。
この神経ペプチドYは視床下部で食物摂取を刺激する。つまり食欲がわくので余計に食べてしまうということです。ストレスを感じている時に余計に食べてしまうのは、理由があったんです。
さらに研究者たちはストレスを感じた時に太る原因が「神経ペプチドY」として産生を制限したところ、ストレスのないグループとの体重差がなくなりました。
「神経ペプチドY」が太りやすくなる原因ということですね。
たくさん食べてしまう他にも原因が…
ストレスがあるとたくさん食べてしまう理由の他に、もう1つ太る理由があります。それは再度登場の「神経ペプチドY」とインスリンの相互利用の関係です。
インスリンは食べた際に上がる血糖値を下げるために分泌されますが、インスリンは脂肪合成を促進する働きもします。ですから、インスリンが過剰に分泌されることは太るといえます。
食事の食べ方でGI値を意識した食べ方というのがありますが、これは血糖値を必要以上に上げないことで、インスリンの分泌を過剰にしないための食べ方です。
食べ方順ダイエットも同じで、血糖値を上げすぎないようにし、過剰なインスリンを分泌させないための食べ方です。太りやすい人はインスリンが過剰に分泌されている可能性が高いんです。
インスリンの説明はここまでで、マウスでの研究結果に話を戻します。
ストレスがある健康的な固形食を与えたグループもインスリン分泌量がわずかに上がっていました。ですが、ストレスがないグループと体重は変わらないレベルです。
問題だったのは、ストレスのある高脂肪食のグループは、ストレスのない健康的な固形飼料のグループに比べてインスリンの分泌のレベルが10倍も高かったんです。
インスリンの分泌のレベルが10倍も高いというのは、太らない方がおかしいレベルです。
今回の研究結果はアメリカの学術誌「Cell Metabolism」に掲載(2019年4月25日)されました。
高カロリー食はストレスの少ない時に!
ストレスを感じながら感じながら食べることは太りやすい! ということについて紹介してきました。
この研究結果はマウスを利用しての研究結果ですので、必ずしも人間も同じようになるとは言い切れません。ですが、今までもマウスが研究に使われるのは、制度が高いからです。
マウスと同じくストレスを感じている時にいつもよりもたくさん食べてしまうことはよくあることですから、インスリンの量も10倍とはいわないまでも、多くでている可能性は高いんです。
特に太ることが何よりもストレスという方は、ストレスを感じている時ほど高カロリー食には気をつけましょう。食べることではない、ストレス解消法を見つけることも大切です。
ストレスがたまるからこそおいしい高カロリー食を食べたくもなるので少し矛盾はしますが、ストレスがたまっているときほど高カロリーの食事には気をつけてみてください。
同じものを食べて太るのと太らないのであれば、太りたくはないですよね。マウスでの研究結果が発表されたことでさらに研究が進みますので、追加の研究発表を待ちましょう。
以上が『ストレスを感じながら食べることは、太りやすいことが明らかに!』でした。